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・仕事を辞めたいと伝えるタイミングと切り出し方は?
・引き止めにあったときの対処法について教えて!
・仕事を辞めたいと伝えるときの注意点を教えて!
こんな悩みを抱える人に向けて、転職時に3回の引き留めに合いながらも円満退社できた僕が、『仕事を辞めたいときの伝え方&切り出し方』についてお伝えします。
本記事を読むことで、下記について知ることができます。
- 仕事を辞めたいときの切り出し方とタイミング
- 仕事を辞めたいときにサクッと円満退社できる伝え方
- 引き止めにあった時の対処法などよくあるQ&A
退職のタイミングや伝え方は、一歩間違えると退職願を受け取ってもらえなかったり、ずるずる辞められない場合もあります。
また、会社との関係が疎遠になって、お世話になった会社に対して「心のしこりが残ったまま」辞める必要もあります。
僕自身も、会社を辞めたいけど辞めていいか決心がつかず、5年が経ってしまい途方もなく後悔しました。
参考記事:仕事を辞められないまま5年が経った僕の経験談【辞めますと言えず超後悔】
この記事を読んでくれているあなたはそうならないためにも、本記事の判断方法を読んで、転職すべきか早急に判断してください。
仕事を辞めたいと思っている人は仕事を辞めたい理由とその場合の解決法も合わせて見てみてください。
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1.仕事を辞めたいは、最初に誰に伝えた方がいい?
仕事を辞めたい時はまず同じチームの上司に伝えましょう。それが社会人としてのルールだからです。
チームを飛び越えた上司に相談したり、上層部に直接話すことは基本ルール違反なのと、あなたのイメージや「順序やルールも分かってないのか」と円満退社できなくなるので注意が必要です。
また相談してもらえなかった上司のメンツも考え(相談するのも嫌な上司もいると思いますが)まずは上司に相談しましょう。
2.仕事を辞めたいときの切り出し方とタイミング
最初に上司に伝える必要があることはわかりましたが、ここでは辞めるタイミングや切り出し方をお伝えします。
2.1.退職を伝えるときは繁忙期以外がベスト
退職を伝えるときは、繁忙期以外がベストです。なぜなら上司が忙しいと転職の話をそそのかされる可能性が高いからです。
大半の場合、辞められては困るので「今は繁忙期だし、もう少ししてから話を聞くよ」と退職を引き延ばされてしまいます。
2.2.退職するなら年末の12月と3月がベスト
年末の12月と3月は退職者が多いため、辞める人の調整をしやすいです。
また、社内外の引継ぎをしやすい区切りの良いタイミングでもあるので辞めやすい傾向にあります。
2.3.退職の1~2ヶ月前に上司に伝えておく
退職の意思表示のタイミングは、会社の就業規則により異なりますが、自社規則を確認したうえで「退職日の1~2か月前」に伝えるのが一般的です。
2~3か月前に伝えた方がいいですが、現実問題、退職の意思を伝えてから会社に2~3か月いるのは地獄です。
そのため、遅くとも1か月前までに伝えるのがベストだと思います。
2.4.上司にアポイントを取り、2人で話ができる静かな場所で退職を切り出す
まずは上司にアポイントを取り、2人で静かに話ができる場所で退職を切り出しましょう。
まずは口頭で「今後のことでお話がありますので、お時間をいただけないでしょうか?」と直属の上司にアポを取りましょう。
冒頭でも伝えた通り、直属の上司以外にアポを取るのはマナー違反です。
「大事な話を、自分を超えてやり取りされた」と上司の気分を損ねると、トラブルになったり退職が遅れてしまう場合もあるので、細心の中外必要です。
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3.仕事を辞めたいときの伝え方
仕事を辞めるタイミングと切り出し方をお伝えした後は、具体的な辞める時の伝え方を解説します。
3.1.まずは「お詫びの言葉+退職する意思」を伝える
退職の意思を伝えるときは「お詫びの言葉と退職する意思」をはっきり伝えましょう。
突然で申し訳ございませんが、退職させていただきたくお時間をいただきました。
退職の旨を伝えるときは「もう決心はついている」意思を、冷静にはっきり伝えるべきです。
理由は、もじもじ伝えると、話を逸らされたりまた今度話そうと先延ばしにされるからです。
3.2.「その希望は叶えられない」と言ってもらえる退職理由を考える
基本的には「一身上の都合で」と伝えれば問題ありませんが、中には、退職の意思を伝えると『退職の理由』を聞かれます。
その場合は「その希望は叶えられない」と言ってもらえるような、退職理由を考えましょう。
【退職理由①】
- 英語のスキルを活かした海外事業に関わる仕事をしたいのですが、海外事業部や海外関連の仕事がないため、退職することにいたしました。
【退職理由②】
- かねてから興味を持っておりました●●業界へ挑戦したいとおもい、転職先も決まりましたので退職させていただきます。
大切なのは、様々なケースに備えて、辞めたい理由を複数持っておくことです。
例えば「給料が低いので辞めます」と伝えた時に「それであれば昇給・昇格も検討する」と言われると辞められなくなります。
そのため「いいえ、それだけではなく●●業界に挑戦したいと考えております」と別の理由も即座に伝えられるよう、辞める理由は複数持っておきましょう。
3.3.退職で伝えてよい内容
退職で伝えてもいい内容は、次の通りです。
- 次の職場でやってみたいこと、叶えたいことがある。
- 病気や体調の悪化
- 家庭の事情
次の職場でやってみたいこと、叶えたいことがある
次の職場でやってみたいこと・叶えたいことがある場合は、ポジティブに伝えましょう。
場合によっては、新しい部署を新設する・希望の部署に異動させると言われる場合があるので注意しましょう。
「自分自身の今後の人生とやりたいことを考え、よく考えた結果、現在とは違う分野に挑戦したい」気持ちが抑えきれず、退職を決意するに至りました。
病気や体調で仕事を辞めたい
病気や体調が悪い場合も、正直に伝えることで辞めることが可能です。
「休職してからもう一度考えないか?」「リモートでの作業でもいいんだぞ?」という話を持ちかけられる場合がありますが、きっぱり「退職させていただきたいです」と伝えましょう。
「この3年間何とか続けてまいりましたが、持病としばらく療養したいため、退職させていただくことにしました」
家庭の事情で仕事を辞めたい
家庭の事情でどうしても辞める場合も、伝えましょう。判断を焦るなという反論をされますが「人生一度なので、親との時間を大切にしたい」「これまでお世話になった親に恩返ししたい」など反論できないメッセージを伝えましょう。
「両親が高齢のため、残りの時間を一緒に時間を過ごしたいと考えており、退職させていただくことにしました。
参考記事:仕事を辞めたいけど辞められないまま5年が経った僕の経験談
4.「仕事を辞めたい」と伝えるときに注意すること
退職の伝え方は細心の注意を払うべきです。ここからは「仕事を辞めたい」と伝えるときの注意点は次の通りです。
4.1.会社への不平不満は言わない
会社への不平不満は言わないようにしましょう。なぜなら不満な点を改善するから会社に残るように言われるからです。
また、会社側は自社の欠陥を認めたくない場合があり、関係が悪くなり円満退社できなくなるので注意が必要です。
4.2.一方的に退社日を伝えるのはNG
転職先から内定をもらっており、入社日が決まっている場合は、その旨を伝えてかまいませんが伝え方は気を付けましょう。
「実は、次の会社から内定をもらっており、入社日は〇月〇日で決定しております。急なお願いで大変申し訳ございませんが、引継ぎをしっかり行ったうえで、〇月末日を持って退職させていただければと思います。」
大切なのは、上記の様に相手の立場になって気遣いつつ、可能であれば多少の調整の余地を残したうえで退職日を伝えると良いでしょう。
「●月●日までに絶対退職させていただきます」と角が立つ伝え方をすると、会社から自分のことしか考えていないと言われたり、社内メンバーから今後付き合うかもしれないクライアントにあなたの悪い情報が流れるので気を付けましょう。
4.3.人間関係の問題と言わない
職場の上司やメンバーとの人間関係に疲れ果てて、退職に踏み切るケースもあります。
しかし、それを伝えても「他の会社に行っても同じ」「あなたにも問題はあるんじゃないか?」と説得される可能性があります。
また「部署移動も検討する」と言われ、会社に残っても、社内で情報が回るの早く「AさんとBさん仲悪いらしい」「自分もこじれたら嫌だから付き合うのを辞めておこう」とさけられる可能性もあります。
参考記事:【上司が嫌いすぎて仕事を辞めたいあなたへ】13の対処法を紹介する
4.4.今の仕事が合わない・好きではないと言わない
仕事を続けてきた中で、どうしても自分には合わない・好きになれない作業もあると思います。
嫌いなことを続けても成功できませんので辞めるべきですが、退職理由としては不十分です。
- もう少し頑張れば、面白くなってくるしできるようになる
- 「俺も一生懸命サポートするからさ
と伝えられ、言いくるめられる可能性があります。場合によっては、忍耐力がない・継続したり改善する意識が低いなど説教されるかもしれません。
4.5.後輩を育てておく
伝え方ではありませんが、退職を伝える前に「後輩や後釜は育てておく」のが鉄則です。
なぜなら、今の仕事があなたにしかできない仕事の場合「あと3か月待ってくれ」「君がいないと会社はどうなる?」と泣き落としに合うからです。
後悔にも冗談で「私がいついなくなるかもわからないんだから、自立して作業できるように頑張ろう」と、転職活動時期から時間をかけて育てておきましょう。
4.6.多くの社員に直接話をしておく
最後に、上司に伝えたら別の社員に退職する旨を伝えておきましょう。
理由は、プロジェクトメンバーへの引継ぎに時間がかかるからです。
あなたが退職後、問題なくプロジェクトが回るようにチーム・プロジェクトメンバーには予め退職の旨を伝えておきましょう。
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5.こんな場合はどうする?パターン別のよくある質問と対処法
「仕事を辞めたい」と伝えたばあい様々なパターンの反論が起きますので、その対処法をお伝えしておきます。
5.1.引き止められた場合
最も多いのが「引き止め」に合うケースです。
その場合は臆することなく「もう転職先が決まっていますので」と言い切りましょう。
なぜなら少しでも心が揺れているそぶりを見せると、退職願を受け取ってもらえなかったり、ずるずる退職を引っ張られるからです。
5.2.競合に転職する場合はどうすればいい?
競合に転職する場合は、会社や上司になるべく伝えないのがベストです。
なぜなら競合への転職は契約書に禁止されている場合や、退職後3年間は同業他社・同じ業務で働くことは禁止などの文面があるからです。
また競合に転職すると伝えた途端、会社や上司の態度が冷たくなるのは目に見えているので、なるべく隠し通すのがお互いのためです。
5.3.あっさり受けられた場合は?
悲しい話ですが、万が一あっさり受け入れられた場合、厳しいことを言うようですが「あなたは引き止められるだけのバリューがない」です。
理由は、営業力がないのか、マネジメント力がないのか、仕事ができないのか、人として扱いにくいのか様々です。
その現状だと次の会社でも通用しないことが予想されるので、転職先でも厳しい状況が待っていることは理解しましょう。
6.仕事を辞めたいときに用意・準備するもの
仕事を辞めたい時に用意・準備するモノ・コトは次の通りです。
- 退職願・届の提出
- 引継ぎの流れ・スケジュールを考えておく
- 失業保険の申請方法
- 健康保険の手続き
- 転職先が決まった上で退職しよう
- 「現職場・チームに迷惑をかけない」ように最善を尽くす
6.1.退職願・届の提出
退職願
退職願は、上司に退職の意思を伝えて、承認された後に提出する願書です。
会社によって書式が定められている場合があるので、退職願を書く前に就業規則を確認しておきましょう。
退職届
退職届は、退職願が受理され、正式に退職日が確定した後に提出する書類です。
役員や公務員の場合は、退職届ではなく「辞表」として提出します。退職願いも退職届も、社内の就業規則に「いつまでに」「誰に」亭主するか決められていたり、雇用形態により提出時期などが異なる場合もあります。
就業規則の期限を過ぎて提出した場合、提出した書類が受理されず希望の日に退職できないと退職できないなどの影響も考えられるので、事前に確認したうえで提出時期やタイミングを検討してください。また提出方法も規則があるので合わせて確認してきましょう。
6.2.引継ぎの流れ・スケジュールを考えておく
円満退社するためには、上司やチームメンバーにできる限り迷惑をかけずに引き継ぐことが大切です。
対応していたクライアント・クライアントごとプロジェクト内容・取引先の情報・過去に発生したトラブルなどを共有します。
また取引先へのあいさつ回りもあるので、どのような形で退職の連絡と後任紹介をするかは上司と相談しましょう。
6.3.「現職場・チームに迷惑をかけない」ように最善を尽くす
あいさつ回りや引継ぎが完了したら、残りの期間は現職やチームに迷惑をかけないようベストを尽くしましょう。
自分の仕事以外に、後輩に仕事の効率化について教えたり、作業を仕組み化できるマニュアルを作るなど、自分がいなくなっても仕事が回る環境を作って辞めるのもよいでしょう。
最後まで懸命に働くことで、会社とも円満退社できますので、お世話になったお礼は仕事で最後まで返しましょう。
6.4.転職先が決まった上で退職しよう
仕事を辞める場合の注意点ではないですが、仕事を辞めるのは転職先が決まった後にしましょう。
なぜなら、仕事を辞めてから、転職活動を始めるとお金の心配から焦って転職先を決めてしまったり、転職が上手くいかない場合に後戻りできないからです。
参考記事:仕事を辞めたいけどお金がない!辞められない現状を抜け出す『対処法9選』
6.3.失業保険の申請方法
転職先が決まっていない場合、次の受給条件に該当する人は「失業給付金」の申請ができます。
離職日からさかのぼって2年間に被保険者期間が12か月以上あることが条件です。
※ただし、倒産や解雇で退職を余儀なくされた場合は、退職の日からさかのぼって1年間に被保険者期間が6か月以上あれば受給可能です。
就職意思があることが前提なので、病気やけがなどの理由で、すぐに就職できない場合は、給付が受けられません。その場合は病床手当てを受給するか、失業保険の受給延長をして、病気やけがが治った後に失業保険を受給することができます。手続きは居住地を管理するハローワークで行えるので覚えておいてください。
6.4.健康保険の手続き
退職すると、勤務先で加入していた「健康保険の被保険者資格」がなくなり、すぐに転職する場合は、転職先で資格取得の手続きをします。
転職先が決まっていない、または転職から次の職場への入社まで期間が空く場合は下記いずれかの手続きをしましょう。
- 任意継続被保険者制度の利用
- 国民健康保険への加入
- 家族の扶養に入る
7.仕事を辞めたいときの伝え方と切り出し方:まとめ
ここまで仕事を辞めたいときの切り出し方と伝え方をお伝えしました。
まずは上司に「大変申し訳ございませんが、退職させていただきます」と退職の意思を明確に伝えましょう。
退職理由はポジティブな理由を伝え、円満退職できるよう、あいさつ回りや引継ぎのスケジュール入念に練りましょう。
また転職先が決まってない状態での転職は危険すぎるので下記のおすすめエージェントを利用して、先に好条件の転職先から内定をもらいましょう。
参考記事:20代の自分を救ってくれた、20代におすすめの転職エージェント
参考記事:現役コンサルがおすすめする30代向け転職エージェント9社
最後に、仕事を辞めるときの伝え方次第で「会社に感謝されて円満退社」できるか「二度と会えない喧嘩別れ」か決まります。
あなたが本記事の正しい順序と伝え方で、気持ちよく次のキャリアに向かって進めることを心から応援しています。